信頼のおける映画監督 PJの新作に駆けつけたよ

TOHOシネマズ六本木ヒルズにて『ラブリーボーン』を鑑賞。
天国を表現する。(実際はこの世とあの世のはざまなのだが)監督にとっては難事で、冒険だ。自分の首を締めかねない。オリジナリティを求められ、なおかつ表現が空疎になってはいけない。やったところで、観客の全員を満足させることはできない。死生観・宗教観はみな違うからだ。でもPJはやった。もちろん逃げ道はあった。とうもろこし畑やミニチュアボトル、他の被害者の持っていたゴムボール、バラの花。現実世界との連関。全くの異世界としては描いていない。整合性をあげつらって批判しても意味がないと思う。正面切って映像に起こすのは勇気のいることだと思うし、監督自身納得いっているのかどうかはわからない。現実的な映像表現のツールを大方持っているピーター・ジャクソンだが、表現者としてはまだまだ冒険を試みているというその点だけで満足だ。賛否両論の本作ではあるが、僕は好意的に見ることができた。傑作と言うのははばかられるかもしれないが、意欲作として。すごくうらやましい。
予告編

シアーシャも良いけど、みかん畑のレイチェル・ワイズがもう…
音楽はなんと…ブライアン・イーノ