自宅作業

一歩も家から出ずに、書き物仕事のみ。途中で思いついたように洗濯機を回し、普段ならありえない時間に食事。(夕方5時とか)で、夜11時ぐらいには眠くなってしまい、書くのをあきらめ資料映像を見ることに。といっても映画の旧作なのだが。

生まれて初めて見た。『史上最大の作戦』(ケン・アナキン監督)
15年前に『プライベート・ライアン』が公開されていた頃、同じノルマンディー上陸作戦を描いた本作が比較対象として挙げられていた。前者は最前線にいる一兵卒の視点で描かれており、上官や作戦司令の立場から描いている後者に比べて臨場感が凄い、という論調にバカのひとつ覚えで乗っかって今まで見ていなかったのだ。って、えばって語れることではもちろんない。
で、見たんだけど、何コレ?凄い映画だよ!『史上最大の作戦』素晴らしい!(と、思います)
先日『空軍大戦略』を再見した時にも感じたんだけど、『イングロリアス・バスターズ』公開時に褒められていた「フランス人はフランス語を、ナチもきちんとドイツ語を話す」っていう点が、戦後すぐぐらいのこれらの戦争映画の中では当たり前だったんだなぁ、ということ。(もしかしたらすごく限定的な話かもしれませんが…あしからず)逆に言うとその当たり前のことを当たり前にやろうとしないハリウッドにタランティーノ監督はイラついていたんだろうな、とも思う。スピルバーグも『プライベート・ライアン』の時はきちんと言語を使い分けていた。(『シンドラーのリスト』の時は…どうだったっけ?)「降伏する!」とかって話しかけてきたドイツ兵を問答無用で射殺した米兵が「あいついま何て言ったの?」って聞くという類似シーンが『史上最大の作戦』にもあった。
あとやっぱり、大量のエキストラと1カットの仕込みが大変そうな大掛かりな撮影に目をみはる。『つぐない』にも“ダンケルクの撤退”が描かれていたが、あれにはデジタル技術の補足もあった。凄いけど…21世紀には同じような撮影はできない、と言わしめるのにも納得した。